2007年11月07日

オーストラリアのアウトバックにて

Road_Australia1.jpg オーストラリアの乾燥したアウトバックを車で走ったとき、今ここで最も重要なのは、ガソリンと水であることを実感しました。次にガソリンスタンドがあるのは何km先か、今タンクにどれくらい残っているか、この車の燃費だとあとどれくらい走れるか・・・

 道の途中で故障しても、JAFのように助けは来てくれません。 携帯も圏外です。
Road_Australia2.jpg
 そうなると、遭難?したとき用に、お水と食料もある程度用意しておかなきゃ!ってクーラーボックスに詰め込んでいました。対向車とも滅多にお目にかかりません。だからたま〜にすれ違うと、手を挙げたりして挨拶をしてくれるほどです。

 このようにオーストラリアは真ん中がぽっこり乾燥地域なので、水資源にさぞや困窮しているのではと思ったのですが、統計値で見る限り、意外とそうでもないのですね。
Gas_station.jpg
  国内の一人あたり水資源賦存量(注1)
  ---------------------------------
   日本         3,383 (m3/人・年) (注2)
   オーストラリア  17,923 (m3/人・年) 
  ---------------------------------
water_consumption.jpg
 次に、水をどれくらい利用しているか調べてみると、国全体では日本はアメリカに次いで2番目に多い使用量で、国民一人あたりに換算すると、このOECDの統計にある国々では真ん中より少し多めで、オーストラリアよりは少ないようです。
water_consumption_用途別
 この水は、一体どういう用途に使用しているかというと、日本では約15%が生活に使用、75%が農業、10%が工業に使用です。そしてオーストラリアも日本と似たような傾向で、生活に20%、農業に62%、工業に18%です(注1-2)


 ところで日本は食糧自給率がカロリーベースで約40%という先進国では最低水準の国で、特にアメリカやオーストラリアからは多くの食料を輸入しています。そして、植物や動物を育てるには、たくさんの水が必要であり、例えば
Mt_conner.jpg
小麦1kg の生産に   900リットル
牛肉1kg の生産に 15,000リットル

の水が必要なんだそうです(注1)

 すなわち、我が国が膨大な食料を輸入しているということは、食料そのものに含まれる水のみならず、その生育に必要であった膨大な水も輸入していることになります。

Ayers Rock3 

 この間接的に使用している水が、“バーチャルウォーター”。(バーチャルウォーターとは、東京大学の沖大幹先生のページにありますので、詳しくはそちらをご参照下さい。)


 このバーチャルウォーターの量は、日本での総使用量約900億m3/年の約3分の2に値する量のようです(注3)。

 直接的な水使用量は、日本国民はそれほど多くないと感じましたが、バーチャルウォーターを含めると、最も使用量の多いアメリカをも追い抜き兼ねない量になってきます。
kangaroo.jpg
 こうしてみると、たくさんの貴重な水を消費して得られた食品を大切にしないといけないのだと改めて感じます。腐らせたり、無駄に廃棄することは、とても罪なのですね...

な、なんか、カンガルーに呆れられてます?

注1) Robin Clarke,Jannet King, 水の世界地図 ,丸善(2006)
注2) 2000年データ
注3) 沖大幹,“世界の水危機、日本の水問題”,http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/Info/Press200207/


Posted at 23:27:42 | 資源 | コ:2 | ト:0

2008年03月14日

100円ショップ

Daiso_01.jpgシンガポールで、ダイソーのお店を見つけました。

日本では100円ショップですが、
シンガポールでは2ドル(約147円)ショップ。

ダイソーは他にも、東南アジアのみならず
様々な国々にも出店しているそうです。

おそるべし、100円ショップ。

Daiso_05.jpg


アメリカで1dollarショップ、
ヨーロッパで1euroショップを
見たことがありますが、

日本同様、安売りショップというイメージ。
Singapore_02.jpg

徹底解剖100円ショップ”という本によると、

東南アジアのこのようなお店は、
どちらかというと、「質の良い日本雑貨店」
というコンセプトだとか。

シンガポールのショップは
結構な人でにぎわっていました。

ごみ箱_singapore
ところで、上述の本によれば

日本の100円ショップに
売っている品物の出所は

中国46% 日本15% 韓国12% 台湾10%
だそうです。

Daiso_02.jpg
日本の経済って、本当に中国と切っても
切れない状況なんだと、改めて。

この本を読んでいて、悲しくなったのが、
100円ショップで売っている有田焼の話。

安価な中国産の登場で
有田焼が売れなくなって、その結果

Daiso_04.jpg

機械化・合理化を進め
単価を下げて、大量販売することで
経営をまかなっている。

ある窯元では、
100円ショップへの納入が80%にも
達しているとのこと。

Merlion_05.jpg
日本の農業が、中国産に押されてしまったように
これでは、大切な日本の工芸品も
廃れていってしまいそう...

100円ショップって、とても便利。

Singapore_01.jpg

「え、これも100円?」って
所狭しと並んでいるショップ内を
散策するのは結構楽しい...

そして、敵の術中にまんまとはまって
衝動買いしてしまう...


こういう私のお買い物は、
大量消費を助長したり、
日本の産業を衰退させる原因になりかねないと
この本を読んで、ちょっと反省しました...

Posted at 23:36:11 | 資源 | コ:9 | ト:0

2008年03月29日

さくらさく♪

Harima_zaka_01.jpg
数日前までは、まだ堅いつぼみだったと思っていた
ソメイヨシノが今日は、ほぼ満開。

いてもたってもいられず
お昼休みに、
近くにある播磨坂へ。
Harima_zaka_03.jpg
ところが、
あまりの人の多さに
辟易。。。

よって播磨坂近くの、
小石川植物園まで足を伸ばしました。

こちらも人は結構いましたが、さすが入園料(330円)が、
かかるだけあって?混雑している、
という程ではありませんでした。

forest_area4.jpg
とぉ〜っても奇麗でした!

植物園の中には、
ソメイヨシノのみならず

たくさんの種類が
あるようですから、
桜はしばらく楽しめそう。

さて、
先日の公園面積に続いて
今度は森林面積について
(注1)。

koishikawa_06.jpg
日本の森林面積は国土の約68%で
北欧に負けないくらいの割合↑。

(ただ人口が多いので、一人あたりに換算すると
大したこと無いような気もしますが...)

ところが北欧などと違って、日本の森林は急斜面に存在。

koishikawa_05.jpg
私も一度、営林地を見学に行ったことがあるのですが、

落ち葉でふわっふわの地面に
急勾配は、非常に歩きづらく
危険も伴う。

このような状況では、木を切り出すことに、
コストがかかる

中国などからの安い木材を利用

林業の衰退...

koishikawa_04.jpg
結局、国土の7割程度もが、森林のわりには、

国産木材を利用をしないし、
生活に緑が感じられることも少ない...

そして、花粉症だけは問題になっている。

なんでやねん?





注1)国連食料農業機関(FAO)、Global Forest Resources Assessment 2005より著者が作成

Posted at 02:06:51 | 資源 | コ:7 | ト:0

2008年06月25日

水無月もおしまい

08hondoji_01.jpg
水が無い月と書いて、
水の月という意味の6月。

そんな6月も、
もうそろそろ、おしまいですね。

先日、千葉県松戸市にある本土寺という
ところに紫陽花を見に行ってきました。

08hondoji_02.jpg
梅雨らしい天気が続いていたので
境内の紫陽花には、
たっぷりの雨水が溜まっていました。

私たちの国は、
水資源には非常に恵まれている国
なんですよね。
08hondoji_10.jpg
そして日本が海外に依存している
水資源賦存量は、0%です(注1)。

水の依存性について他の国を見てみると、

フランス 12%
スイス  24%
ドイツ   31%
オランダ 88%
エジプト  97%
クウェート 100%
08hondoji_04.jpg
などとなっており、水を
他国に依存している国は多いようです。

ちょっと、意外だったのが

エビアン、ヴィッテル、ペリエなどの
たくさんのミネラルウォーターを

08hondoji_08.jpg
排出しているフランスも
少しは他国に依存しているということ...

同じ液体の?石油と同様、
水も貴重な資源です。

あまりに豊富だと、

08hondoji_05.jpg
大切にしなくちゃという気持ちが
薄れるのかもしれません。

地球温暖化についての話が過熱しており
今は水資源に関して、
我が国では危機感は無いですが、

そのうち水も、200円/Lの時代がやってきたりして?

紫陽花にたっぷり溜まった雨水は

08hondoji_09.jpg

ファインダー越しに覗いていると
キラキラと、とても美しいものに思えました。

こちらは、ツヤツヤと
うるおいたっぷりな、くず桜→。
(隣は、乾いた栗まんじゅう。)

注1) FAO aquastat
  http://www.fao.org/nr/water/aquastat/main/index.stm
  ロビン・クラーク、沖大幹 “水の世界地図” 丸善、東京、125pp

Posted at 00:11:14 | 資源 | コ:9 | ト:0

2008年06月28日

木づかい

08JIE_bio_03.jpg
数年前ですが、山梨県早川町というところに
森の見学に行きました。

早川町とは、
甲府市と富士市の間くらいに位置し
南アルプスと富士山に挟まれたところ。

山に抱かれた、とても美しい街です。

早川町役場の人から林業の現状について
お話を伺った後に
08JIE_bio_02.jpg
典型的だといわれる急傾斜林(斜度30〜40°)に登りました。

地面は、ふわっふわの腐葉土で
登ろうとしても、足下が崩れてしまい
なかなか前に進めません。

そして、あまりに急勾配なので、
一旦転ぶと、
転がり続けそうな恐怖感...
08JIE_bio_04.jpg
人工林というのは、間伐材を切ったり
管理していかないと、維持は難しいのだそう。

ただ、林業の担い手が高齢化
するなか、この足場の悪い林で
木々を切り出すのは至難の業。

08JIE_bio_07.jpg

苦労して切り出した木々も
安い中国産などの木材に太刀打ち出来ない。

そういう悪循環で、どんどん衰退しています。

現状を説明して下さった方も
かなりのご高齢ですが
跡継ぎはいないそう。

08JIE_bio_08.jpg
この街は、林業の衰退とともに
過疎化が進んでいるそうで(人口85%流出)

この見学会の際の宿は
廃校になった街の小学校を
宿に改造したところでした。

コレを見て、国産材を使おう!
って思いましたが、
39.jpg
なかなか普段の生活で
国産材を選ぶ手段というのがありませんでした。

が、元気な森づくりの為の
プロジェクトがあることを
(今頃)発見!

木づかい運動って言うんだそう。(注1)
国産材には、
←このようなマークをつけているそうです。

例えば、コンビニのミニストップでは
このマークがついた
08JIE_bio_09.jpg

国産材の割り箸が→、
一膳5円で
販売されていました。

割り箸とは、そもそも間伐材を利用したり
丸太から角材を取り出した際に、残った端材を利用する、いわゆる廃材の有効利用(注3)。

08JIE_bio_01.jpg
しかし、現在ではそれを使わず
そのまま森に捨て

中国から割り箸を輸入している。

日本の割り箸は9割以上が
中国産だとか(注2)。

マイ箸も良いですけど、
我が国の林業活性化、


ひいては森林の保護の為に、国産材割り箸を使うのも、一案なんですね。

段々、食べ物の写真が
定番になりつつありますが...

↑これは、山梨名物ホウトウ!真夏に食べたから、汗だくでした。


注1) 財団法人 日本木材総合情報センター 木づかい運動情報サイト
注2) 環境三四郎 「割り箸から見た環境問題
注3) 田中淳夫 「割り箸はもったいない?―食卓からみた森林問題 」 ちくま新書、東京、203pp

Posted at 09:31:03 | 資源 | コ:7 | ト:0

アクセスカウンター

東京のただいまの時間

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント

えこたび お気に入り