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2011.09.30 (Fri)

ジリスの自立

11Alaska_09.jpg
なんでなのか、
動物に餌を与えるのは楽しい。

でも

微妙なバランスで出来ている
生態系は

そんな行為で
簡単に崩れる。

去年訪れたイエローストーンでも
そうであったように

クマに餌付けをした結果
クマが人間を恐れなくなり

餌を人間に頼るようになり

11Alaska_08.jpg

その結果、悲劇が起きた。

デナリでは
イエローストーンよりさらに厳しく

餌を与えたり、
ごみを捨てたりすることを
法律で禁止しており

『$1000の罰金』

などという看板を
いくつも目にした。

以前は、デナリ国立公園
(旧称:マッキンレー国立公園)でも、


11AK_Glacier_Cruise_06.jpg

法律で禁止されるまでには
至っていなかったようで

星野道夫さんの文章に
楽しいものがありました。

以下、またまた引用です(注1)

-----
アラスカの
マッキンレー国立公園の話である。

毎日たくさんの観光客が訪れる。

その辺りは
ホッキョクジリスの生息地であり

観光客がバスを降りる度に

11Alaska_16.jpg

ジリスは
エサをめがけて走ってくる。

完全に人慣れしてしまっているのだ。

公園のレンジャーは
何とかエサをやらないように

呼びかけているのだが

そこはどこの国の人の
心情も同じで

可愛らしい
ジリスのしぐさに

どうしても折れてしまう。


11Alaska_15.jpg

ある年のこと
奇妙な立て札が立った。

何故、奇妙かというと

その立て札は
わずか10センチほどの低さで

身体を曲げて
わざわざのぞき込まない限り
見えないのだ。

その内容は
「ジリスたちよ!」 で始まる、

ジリスたちへの
警告だったのだ。


11Alaska_14.jpg
「・・・おまえ達は、そうやって

 人間からエサを
 もらってばかりいると

 だんだん体重が増え、
 動きも鈍くなり

 いつの日か、
 イヌワシやクマの餌に
 なってしまうだろう・・・」


私は笑ってしまった。

何だろうと思って
サインを読む観光客も

苦笑いを浮かべている。

11Denali_15.jpg

ふと、日本の動物園で見た

クマの檻の中にひっきりなしに
人々が食べ物を投げ込む光景を

思い出していた。

そこに書かれていた
「動物に餌をあげないで下さい」

というサインは、
なんと力のないメッセージだっただろう。

そんなことは、
誰もが知っているのだ。

思わず動物に
餌をあげたくなってしまうのも

11Denali_12.jpg

人の自然な気持ちなら

エサをやってはいけないのだと
感じるのも

人の素直な気持ちである。

正論に力を持たせるのは大変だ。

余裕をもった
ちょっとしたユーモアが

ときに人の心を大きく動かしてゆく。
-----


引用、おわり。



そう、正論に力を持たせるということは、非常に難しいのである...


注1) 星野道夫(2002)「長い旅の途上」文春文庫


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タグ : *どうぶつ* *国立公園* *コミュニケーション*

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